顧問先に勧めるソフトは、顧問先の使い勝手より先に、事務所側がその顧問先を受けられるかで絞られます。個人事業主のスタータープランのfreeeは、認定アドバイザー以外を招待する画面そのものが出ません。マネーフォワードは顧問先が承認した時点で、担当者に解約操作とカード情報の変更まで届く権限が付きます。弥生はデスクトップ製品だと、事務所と顧問先が同じ事業所データを同時に開けません。
記帳を代行しても、電子取引の保存義務は顧問先から動かない
電子帳簿保存法の保存義務者は、同法2条4号が「国税に関する法律の規定により国税関係帳簿書類の保存をしなければならないこととされている者」と定めています。7条は所得税と法人税に係る保存義務者に、電子取引を行った場合の電磁的記録の保存を求めます。記帳を事務所が引き受けても、義務の名宛人は顧問先のままです。
この一点が、ソフト選びを事務所側の問題に変えます。顧問先が満たすべき要件を、事務所の画面と作業サイクルで満たしにいくことになるからです。
| 制度が求めるもの | 義務の名宛人 | 事務所側で決まること |
|---|---|---|
| 電子取引データの保存(電帳法7条・規則4条1項) | 顧問先 | 1号〜4号のどの措置を選ぶか。3号(訂正削除の履歴が残る仕組み)を選ぶならソフト側の機能で決まる |
| スキャナ保存の入力期限(規則2条6項1号) | 顧問先 | 事務所が証憑を処理する間隔。イ(速やかに)で足りるか、ロの規程が要るか |
| 検索要件の確保(規則2条6項5号) | 顧問先 | 顧問先の売上高で外れる範囲と、外れないときの作り方 |
| 秘密を守る義務(税理士法38条) | 事務所 | 職員に渡す権限の粒度と、外したときに残るもの |
電子取引の保存措置は4つから選べます。授受の前にタイムスタンプが付いたデータを受け取る、授受後にタイムスタンプを付ける、訂正削除の履歴が残るか訂正削除ができないシステムを使う、訂正削除の防止に関する事務処理規程を定めて運用する。2号のタイムスタンプ方式だけが「速やかに」という時間の制約を持ち、3号と4号は時間を問いません。どれを選ぶかで、事務所が月に何回その顧問先に触るかが変わります。
検索要件そのものの作り方は、索引簿方式とファイル名方式の分岐点で扱っています。ここから先は、その要件を満たす作業を事務所と顧問先のどちらの画面で回すかの話です。
freeeは個人スタータープランだと、認定アドバイザー以外を招待する画面が出ない
出典: freee公式ヘルプ「freee会計のメンバー招待・権限」、同「税理士・会計士にfreeeの情報を共有する」、同「顧問先と連携する」
freeeで顧問先を受けるとき、最初に絞り込むのは顧問先が契約しているプランです。個人事業主のスタータープランとプラン未契約の事業所では、freeeアドバイザー制度加入者以外をメンバー招待できません。招待フォームが表示されない仕様です。事務所が制度に入っていない状態で個人の顧問先を受けると、そもそも入口がありません。
法人プランでは基本利用人数が決まっています。ひとり法人プランは1人まで、追加料金で最大2人まで。スタータープランとスタンダードプランは3人まで、アドバンスプランは5人までです。旧プロフェッショナルプランだけが10人と広く、ここから新プランへ移った顧問先は枠が半分になります。
| 事務所側の状態 | 顧問先のメンバー枠への影響 |
|---|---|
| 認定アドバイザー / 制度加入者(会費あり) | 外部メンバーとして招待されるため、事業所のメンバー数にカウントされない |
| 制度加入者(会費なし) | 内部メンバーとして招待されるため、招待枠を消費する |
| 制度に入っていない | 個人スタータープラン・プラン未契約の顧問先には招待できない |
連携の向きも決まっています。顧問先が[その他設定]メニュー →[メンバー一覧・招待]→[アドバイザー追加]で事務所の事業所番号と担当者のメールアドレスを入れ、事務所側がメールの[連携申請を確認]から承認する。ここで承認された担当者は、顧問先事業所のゲストメンバーとして登録されます。2人目以降の所員は事務所側から追加する形で、顧問先事業所からのメンバー招待は初回連携以外できません。担当替えのたびに顧問先に手を動かしてもらう運用にはならない、と読めます。
顧問先のfreee人事労務から招待を受けた場合、「アドバイザーとしての招待」と認識されず、freee申告で顧問先の代理電子申告ができません。労務から先に付き合いが始まった顧問先ほど踏みやすい経路です。
受けたあとの一覧はfreee顧問先管理に集まります。顧問先一覧には「freee会計利用」「プラン確認と適用」「全ての顧問先」の3つのビューがあり、表示されるのは自分が担当者に割り当てられている顧問先だけです。決算月・顧問先名・担当者で絞り込めるほか、一括電子申告送信もこの画面から入ります。顧問先管理の側で新規に作成した事業所は、作った時点で連携済みになっている代わりに、顧問先のメンバーが1人も登録されていない状態から始まります。顧問先本人にも触ってもらうなら、そこから別途の招待が必要です。
事務所側の税務ソフトへの受け渡しは、仕訳帳のエクスポート形式で決まります。freee会計は弥生会計・財務応援R4・財務応援・JDL・ミロク・TKC・ICS・汎用形式の8通りと、CSV・PDFを持っています。事務所の基幹がJDLでもTKCでも、間にファイルを1枚挟めば繋がる形です。日次残高推移だけはエクスポート機能そのものがありません。
顧問契約を解いて招待を削除する前に、仕訳承認の状態を見ておくことになります。アドバイザー側は顧問先のプランに関係なく仕訳承認を有効にでき、承認者が事務所だけの状態で招待を削除すると、未承認の仕訳が承認できないまま残り、会計帳簿に反映されません。
入力の癖そのものは顧問先が触る部分に出ます。取引単位で入力する設計につまずく箇所は経理経験者がつまずく5点と回避設定に整理しています。
マネーフォワードは顧問先の承認1回で、解約とカード情報まで権限が届く
出典: マネーフォワード クラウドパートナーサポート「『顧問先承認』および『サービス別承認』の設定内容について」、同「顧問先の事業者を登録・閲覧するまでの流れ」、クラウド会計サポート「『メンバーの追加・管理』画面の使い方」
マネーフォワードの導線は事務所側から始まります。「事務所管理」>「担当者管理」で職員を登録し、「顧問先管理」>「事業者登録」で顧問先を追加して承認申請を送る。顧問先は届いたメールのURLから承認するだけで、あとは事務所側で担当者を割り当てます。顧問先の操作はここまでです。
顧問先を登録できるのは「マネージャー」ロールか、「顧問先管理」権限が付与された「メンバー」ロールの職員に限られます。承認申請は事業者番号で相手を検索して送る形で、承認依頼のメールは顧問先に登録されているアドレスへ届きます。顧問先の担当者が退職していてそのアドレスが生きていない、という場面がここで詰まります。
その1回の承認で付く権限が広いところが、この製品の性格です。
| サービス | 承認で担当者に付く権限 |
|---|---|
| クラウド会計・確定申告 | 管理者 |
| クラウド給与 | 給与担当者 |
| クラウド社会保険 | 管理者 |
| クラウド年末調整 | 全権管理者 |
| 料金・プラン管理 | 管理者(Web契約の申し込み・解約操作、クレジットカード情報の変更、契約履歴と料金明細の確認) |
| 管理コンソール | 全権管理者 |
料金・プラン管理の管理者は、顧問先の契約そのものを動かせます。会計データを見るために付けた権限が、決済情報の変更まで届いている状態です。税理士法38条の秘密を守る義務は事務所の側にありますから、誰にどこまで渡すかを職員単位で決めておく話になります。
クラウド会計・確定申告には「監査」という、帳簿を確認する公認会計士や税理士向けの権限が用意されています。ところがパートナー経由で割り当てられた担当者の初期値は管理者です。監査権限で受けたい場合は、承認後に各サービス側で権限を変更することになります。
オーナー権限は各事業者に1アカウントだけで、サービスの利用停止とデータ連携に関する設定全般はオーナーしか触れません。顧問先の代表がオーナーのまま出社しない会社では、連携が切れたときに事務所側で復旧できない場面が出ます。
公認メンバー向けプランを適用すると、顧問先はクレジットカードでの契約をせずに有料機能を使えます。対応するのは会計・確定申告・給与・社会保険・年末調整の5サービスで、それ以外のサービスの有料機能には別途の契約が要ります。顧問先の費用を事務所側で持つ設計なので、何社まで抱えるかが事務所の原価に直接乗る形です。
弥生は同じ事業所データを事務所と顧問先が同時に開けない
出典: 弥生公式サポート「会計事務所とのデータ共有で許可する操作」、同「マイポータル(Web)で登録している顧問先に会計事務所の担当者を割り当てたい」、同「事業グループメンバーができること」
弥生は担当者の管理が事務所側で完結します。マイポータル(Web)の事業グループへ職員を招待し、参加した職員を顧問先ごとに割り当てる。招待は1回の操作で10名まで同時に送れ、11名以上はCSVファイルで一括します。招待と割り当てを操作できるのは「管理者」権限の弥生IDだけです。
顧問先が連携を許可したときに事務所へ渡る操作は、製品ごとに幅が違います。
| 顧問先が使っている製品 | 事務所に許可される操作 |
|---|---|
| 弥生会計 Next | データへのアクセス(確認、編集) |
| 弥生経費 Next | データへのアクセスに加えて、管理機能を含むすべての機能の利用権限と、すべてのユーザーへの代理ログイン権限 |
| 弥生会計 オンライン | データへのアクセスと、スマート取引取込・スマート証憑管理の利用 |
| 弥生会計(デスクトップ) | スマート取引取込・スマート証憑管理の利用。事業所データは弥生ドライブで共有する |
弥生経費 Nextだけが代理ログインまで含みます。経費精算は従業員が申請者として入る製品なので、事務所の担当者が任意の従業員として入れる状態になる、という意味です。ここは職員に渡す弥生IDの管理と直結します。
弥生ドライブに置いた事業所データは、事務所と顧問先の双方で同時に開けません。片方が開いている間、もう片方には「使用中」と表示されます。月次の締めと決算の作業が重なる時期に、待ち時間として出てきます。
さらに、弥生会計プロフェッショナル2ユーザー・ネットワーク・AEのマルチユーザーと弥生販売は、弥生ドライブ上での直接共有ができません。バックアップファイルをアップロードとダウンロードで受け渡す形になります。事務所の基幹が弥生会計AEなら、顧問先とのやり取りはここに落ちます。弥生会計オンラインを共有している場合も、スマート取引取込は弥生会計AEからは使えません。
権限は管理者、製品ライセンス管理者、利用者に分かれます。誰にいつどの権限を付けたかは[メンバー操作権限変更履歴一覧]で追えます。契約や決済のお知らせは管理者全員に配信され、利用者には届きません。管理者を職員全員に付けると、顧問先の請求情報まで全員のメールに流れることになります。
顧問先が旧製品から乗り換える段の手順は弥生会計Nextへの移行手順で扱っています。
週次で回せば24件すべてが7営業日に収まり、翌月末まとめでは1件も残らない
スキャナ保存の入力期限は、電帳法規則2条6項1号がイとロの2つを置いています。イは「作成又は受領後、速やかに」、ロは「業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに」で、ロは事務処理規程を定めている場合に限られます。電子取引でタイムスタンプ方式を選んだときも、規則4条1項2号が同じ2択です。取扱通達4-17はイの「速やかに」をおおむね7営業日以内、4-18はロの通常の期間を最長2か月として扱っています。
事務所の処理サイクルを4通り置いて、受領から入力までの営業日数を数えると次のようになります。
| 事務所の処理サイクル | 最短 | 最長 | 7営業日以内 |
|---|---|---|---|
| 週次(受領後の最初の金曜に処理) | 1営業日 | 5営業日 | 24 / 24件 |
| 隔週(受領後2回目の金曜に処理) | 5営業日 | 10営業日 | 8 / 24件 |
| 月次(翌月10日に前月分をまとめて処理) | 6営業日 | 25営業日 | 2 / 24件 |
| 月次(翌月末に前月分をまとめて処理) | 19営業日 | 39営業日 | 0 / 24件 |
算式: 受領日の翌営業日から入力日までを数える。受領日は2026年10月から6か月ぶんの5日・15日・25日・末日で24件。祝日は内閣府「国民の祝日について」の一覧による
分かれ目は隔週と月次のあいだではなく、週次と隔週のあいだにあります。隔週にした時点で3分の1しか7営業日に入らず、最長は10営業日まで伸びました。月に1回の訪問で前月分をまとめて入力する、いちばん見かける形は2件です。翌月末まで持つと1件も残りません。
これは月次の記帳代行が制度に反する、という話ではありません。イが無理ならロを使う、つまり事務処理規程を定めて業務処理サイクルで運用する、という条文どおりの帰結です。規程を作らずに月次でまとめる運用だけが、どちらの根拠にも乗らない状態になります。電子取引に限れば、規則4条1項3号の訂正削除の履歴が残るシステムか4号の事務処理規程を選べば、期限そのものが問題になりません。
顧問先の証憑の量を重ねると、サイクルの選択が作業量に化けます。
| 顧問先の月間証憑件数 | 週次 | 隔週 | 月次 |
|---|---|---|---|
| 月20件 | 5件 | 9件 | 20件 |
| 月60件 | 14件 | 28件 | 60件 |
| 月150件 | 35件 | 69件 | 150件 |
| 月400件 | 92件 | 185件 | 400件 |
算式: 月間証憑件数 ÷ 1か月あたりの処理回数(週次は年52回、隔週は年26回、月次は年12回を12で割った値)
月20件の顧問先なら、週次にしても1回5件です。ログインして5件を入れて出るだけの作業を月に4回繰り返すことになり、切り替えの手間のほうが大きくなります。月400件の顧問先を月次でまとめると、1回で400件を入れる日が毎月立ちます。同じ「記帳代行」でも、前者と後者では事務所側で必要になる連携の形が違います。
件数が増えるほど、顧問先の画面へ事務所が直接入る形が有利になります。ファイルで受け渡す形は1回あたりの往復が固定費として乗るので、回数を増やすほど割に合わなくなるためです。逆に月20件の顧問先では、往復の回数が少ないので受け渡しの方式差がほとんど出ません。
2026年10月1日以後の課税仕入れから、免税事業者等からの仕入税額控除は70%に下がります。税区分を切り替える作業は、記帳を引き受けている事務所側に来ます。切替の対象と設定箇所は経過措置70%への切替で確認する5項目にまとめています。処理サイクルが月次のままだと、切替後の最初の入力が11月にずれ込み、10月分の仕訳を過去の税区分のまま起こしてしまう余地が残ります。
紙で受け取る顧問先は、規程がないと週次に寄せることになる
紙の請求書と領収書をスキャナ保存する顧問先では、入力期限の根拠が規則2条6項1号のイかロしかありません。電子取引のように、訂正削除の履歴が残るシステムを使うことで期限から降りる道が用意されていないためです。イだけで運用するなら、証憑が届いてからおおむね7営業日で入力を終える必要があり、上の表では週次に寄せた場合しか収まりませんでした。ロを使うには、作成または受領から入力までの各事務の処理に関する規程を定めていることが条件になります。
紙が主体の顧問先ほど、月1回の訪問で段ボールを受け取る形が残っています。この形とイの組み合わせは成り立ちません。
電子で受け取る顧問先は、3号か4号を選べば期限から降りられる
電子取引だけで完結している顧問先の選択肢は広くなります。規則4条1項3号は、訂正または削除を行った事実と内容を確認できるシステム、あるいは訂正削除ができないシステムを使うことを認めています。4号は、正当な理由がない訂正および削除の防止に関する事務処理の規程を定めて運用し、規程を備え付けることで足ります。どちらも時間の要件を持たないので、事務所の処理サイクルが月次でも制度の側からは問題になりません。
3号を選ぶかどうかは、顧問先が使っているソフトの機能そのものです。事務所が顧問先のデータを編集できる権限で入る以上、訂正や削除の履歴に事務所の操作も載ります。誰がいつ直したかを後から示せる状態は、顧問先にとっての要件であると同時に、事務所にとっての説明材料にもなります。
製品によっては、過去の仕訳を社内だけで直せないこと自体を設計の前提にしています。TKC全国会所属の事務所による月次巡回監査を前提にしたTKC FX2がそれで、向く会社と向かない会社はTKC FX2の評判で整理しています。
規程は事務所で1本作れても、備え付けは顧問先ごとになる
ロや4号で使う規程の名宛人は保存義務者、つまり顧問先です。事務所で雛形を1本作り、顧問先の名前と担当部署を入れて配ることはできますが、備え付けと運用は顧問先の側で成立していなければなりません。事務所のサーバーにだけ規程のファイルが置かれている状態は、備え付けとは別のものです。
顧問先が30社あって全社が紙と電子の混在なら、規程は30本の備え付けになります。1社ずつ内容を変える必要はありませんが、どの顧問先がいつ備え付けたかを追える台帳は事務所側に残ることになります。ソフトを揃えたときに減るのは、この台帳の列です。3社をまたいで顧問先を抱えている事務所ほど、月次の作業より先にこの管理の重さが出てきます。
最初に見るのは顧問先のプラン、最後が解約したときの権限
順番は、断りやすい条件から見るほうが早く終わります。顧問先のプランで入口が閉じているか、保存措置が決まっていないか、この2つはどちらも受託の可否そのものに関わります。権限の粒度と仕訳の受け渡し形式は、受けると決めたあとに詰めても遅くありません。
期限の欄には、顧問先の締め日ではなく事務所側の予定を入れます。証憑が届く日は顧問先が決め、入力する日は事務所が決めるからです。担当の欄を代表と担当者で分けているのは、権限と契約に関わる判断が担当者の手元では決まらないためです。
- 最優先顧問先が契約しているプランの基本利用人数と、事務所の担当者が枠を消費するかを見る受託の可否を答える前 / 担当者
- 最優先電子取引の保存措置を1号〜4号のどれで満たしているかを顧問先に聞き、決まっていなければ規程の有無から確かめる初回の打ち合わせまで / 担当者
- 重要証憑の受領から入力までの間隔を決め、7営業日に入らないなら事務処理規程を用意する記帳を始める前 / 担当者・代表
- 重要職員に渡す権限を決める。料金や決済に触れる権限が要るかを、担当者ごとに分ける担当を割り当てる前 / 代表
- 重要事務所の基幹ソフトへ仕訳を渡す形式が揃うかを、顧問先のプランで出せる範囲から見る初年度の決算前 / 担当者
- 確認顧問契約を解いたときに残るものを先に書き出す。仕訳承認の承認者、オーナー権限の所在、共有フォルダの持ち主契約書を交わす前 / 代表
月20件の顧問先では、ソフトの違いが事務所側の負担に出ない
- 電子取引が月20件前後で、証憑が月1回まとめて届く顧問先。1回あたりの処理件数が一桁に収まるため、連携の方式差が作業時間に出ません。顧問先が慣れている画面をそのまま残すほうが、移行の説明に費やす時間より安く済みます
- 顧問先が自社で記帳していて、事務所は決算だけを受けている場合。日々のデータに触らないので、入力期限も権限の粒度も事務所側の論点になりません。年に1回、仕訳データを受け取る形式が合うかだけの話です
- 事務所の基幹が弥生会計AEで、顧問先も弥生のデスクトップ製品を使っている場合。受け渡しの形が既に決まっているため、クラウドへ寄せる判断はソフトの比較ではなく事務所の基幹の入れ替えになります
- 顧問先が乗り換えた直後の期。期中に会計ソフトを変えると、事務所側で残高の突き合わせと税区分の付け直しが同時に来ます。連携の要件が合っていても、この期だけは手数が増えます
認定アドバイザー登録が要るのはfreeeの個人プランだけ
各社の会計事務所向け制度に登録しないと顧問先は受けられませんか
受けられなくなるのはfreeeの一部です。個人事業主のスタータープランとプラン未契約の事業所は、freeeアドバイザー制度加入者以外を招待する画面が出ません。法人プランの顧問先なら通常のメンバーとして招待できますが、その場合は顧問先の招待枠を消費します。マネーフォワードと弥生は、事務所向けの管理画面を使うかどうかの違いで、顧問先側の招待経路が閉じるわけではありません。
職員が退職したとき、顧問先ごとに設定を外して回ることになりますか
3社とも事務所側の画面から外せます。freeeは顧問先管理から担当者を削除、マネーフォワードは担当者設定の割り当てを解除、弥生はマイポータル(Web)の担当者設定で担当顧問先を変更する形です。freeeで注意が要るのは仕訳承認で、承認者が退職した職員だけになっていると、未承認の仕訳が帳簿に反映されないまま残ります。削除の前に承認を済ませる順番になります。
事務所の基幹が弥生会計AEでも、顧問先にfreeeやマネーフォワードを勧められますか
仕訳データの受け渡しはできます。freee会計は仕訳帳を弥生会計形式でエクスポートできるため、事務所側で取り込む経路が用意されています。ただし顧問先が弥生会計オンラインを使っている場合、共有しても弥生会計AEからはスマート取引取込を使えません。同じ弥生の中でも、事務所側の製品によって使える機能が変わります。
3社を料金と実務負荷の同じ条件で並べたものはクラウド会計ソフトの比較に置いてあります。顧問先へ提示する前に、事務所側で受けられる形が残っているかを先に絞ると、比較する対象が2つか3つまで減ります。
| 原典 | 版 | 確認 |
|---|---|---|
| 電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律 2条・7条(e-Gov法令検索) | 令和7年4月1日施行版 | 2026-09-08 |
| 同法施行規則 2条6項1号・4条1項(e-Gov法令検索) | 令和7年4月1日施行版 | 2026-09-08 |
| 電子帳簿保存法取扱通達4-17・4-18(「速やかに」おおむね7営業日以内 / 業務の処理に係る通常の期間 最長2か月) | — | 2026-08-27 |
| 税理士法38条(e-Gov法令検索) | 令和7年10月1日施行版 | 2026-09-08 |
| 国税庁「令和8年度税制改正特集」(仕入税額控除の経過措置70%・2026年10月1日以後の課税仕入れ) | 令和8年度改正後 | 2026-07-30 |
| 内閣府「国民の祝日について」 | 2026年・2027年分 | 2026-09-08 |
| freee公式ヘルプ「freee会計のメンバー招待・権限」 | 最終更新2026年8月6日 | 2026-09-08 |
| 同「税理士・会計士にfreeeの情報を共有する」 | 最終更新2026年6月29日 | 2026-09-08 |
| 同「顧問先と連携する」 | 最終更新2026年8月14日 | 2026-09-08 |
| 同「アドバイザーを招待削除する際に注意することはありますか?」 | 最終更新2026年4月20日 | 2026-09-08 |
| 同「freee会計 各種データエクスポートまとめ」 | 最終更新2026年2月18日 | 2026-09-08 |
| マネーフォワード クラウドパートナーサポート「『顧問先承認』および『サービス別承認』の設定内容について」 | 更新日2024年6月19日 | 2026-09-08 |
| 同「顧問先の事業者を登録・閲覧するまでの流れ」 | 更新日2025年5月15日 | 2026-09-08 |
| 同「『公認メンバー向けプラン』とは何ですか?」 | 更新日2025年8月28日 | 2026-09-08 |
| クラウド会計サポート「『メンバーの追加・管理』画面の使い方」 | — | 2026-09-08 |
| 弥生公式サポート「会計事務所とのデータ共有で許可する操作」 | — | 2026-09-08 |
| 同「マイポータル(Web)で登録している顧問先に会計事務所の担当者を割り当てたい」 | — | 2026-09-08 |
| 同「事業グループメンバーができること」 | — | 2026-09-08 |
| 同「会計事務所と弥生ドライブでデータを共有したい」 | — | 2026-09-08 |
【記事情報】
・監修: 本記事は税理士等の有資格者による監修を受けていません。
・免責事項: 本記事は公開・更新時点の公表情報に基づき執筆していますが、個別の税務判断については管轄税務署または担当税理士へご相談ください。各サービスの料金・機能の最新情報は各公式サイトをご確認ください。
・出典: 上の原典対応表のとおりです。
掲載順は編集部の評価順に基づいており、報酬額を根拠に順位を動かしていません。料金は税別・変動する前提で、各社公式ページの調査日を併記しています。


