導入ガイド

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e-Tax処分通知の事前一括同意移行|経理が直ちに直すマイページ設定手順

令和8年9月24日の国税更改でe-Tax処分通知は事前一括同意へ移行。都度同意からの変更点と経理が直すべきマイページ設定手順を解説。

更新2026-10-06監修なし
導入ガイド公開 2026年10月6日読了 約17分

令和8年9月24日の国税システム更改により、e-Taxにおける処分通知等の電子交付は原則として「事前の一括同意」へ移行した。これまで電子交付を利用していた法人・個人も含め、e-Taxマイページ上でメールアドレスの登録と一括同意を行わなければ通知書が電子交付されない。経理部門が着手すべき実務は3点であり、マイページ上での受領方法設定、freee・マネーフォワード・弥生等での受信通知連携確認、および書面交付が残る例外通知の管理フロー整備である。

制度の要点

国税庁は令和8年9月24日、国税総合管理システムの機能更改を実施した。本更改により、税務署から納税者へ送付される処分通知等の電子交付手続、税務署送付通知等の管理番号体系、ならびに書面申告書の様式が大きく改定された。特に日常の税務・経理実務に直接の影響を及ぼすのが、処分通知等の電子交付を受けるための同意方式の刷新である。

従来のe-Tax実務においては、法人税や消費税の確定申告書、各種届出書を電子送信する都度、送信画面上で電子交付を希望する旨のチェックを行い「申請等の都度の同意」を得る運用が採られていた。しかし令和8年9月24日以後はこの都度同意方式が廃止され、事前にe-Taxシステム全体に対して「事前の一括同意」を登録しておく方式へと完全に一本化された。

この見直しに伴い、最も注意を要するのは過去に電子交付を利用していた事業者の扱いである。過去に申告時都度同意を行っていた企業であっても、今回の更改に伴い自動的に一括同意へ移行される措置は講じられていない。納税者があらためてe-Taxマイページへログインし、一括同意の設定を行わない限り、原則として以後の処分通知等は書面送付(郵送)による交付となるか、あるいは電子交付が停止することになる。

令和8年9月23日以前申告・申請等の都度同意方式(税目・手続きごとに個別チェック)
令和8年9月24日以後事前の一括同意方式(e-Taxマイページで全税目一括設定)

税制改正や行政手続の法的根拠については、姉妹サイト『税制ナビ』の国税電子申告制度の解説を参照してください。

あわせて、税務署から送付される通知書等の管理番号が従来の8桁の整理番号から、13桁のお問い合わせ番号へと改定された。このお問い合わせ番号は納付書(領収済通知書)や所得税徴収高計算書にも印字欄が設けられており、社内管理台帳や会計ソフトの登録番号体系も見直しが求められる。電子交付の対象区分と同意要件の対比は次のとおりである。

処分通知等の区分 従来の同意方式 令和8年9月24日以後の取扱 必須要件・特記事項
更正通知書・決定通知書等の処分通知 申告・申請等の都度同意 事前の一括同意 e-Taxマイページでの設定およびメールアドレス登録が必須
加算税賦課決定通知書 申告・申請等の都度同意 事前の一括同意 本税処分と連動して電子交付される
国税還付金振込通知書 申告等の都度同意 申告・申請等の都度同意(例外) 一括同意の対象外。還付申告ごとの同意手続が維持される
電子申請等証明書・納税証明書 都度請求 従前どおり(一括同意不要) 一括同意を取りやめた場合でも電子交付は適用される
適格請求書発行事業者登録通知書 申請時同意 令和8年9月23日以前同意分は継続 既同意分は再設定不要で電子交付される
住宅借入金等特別控除証明書 申請時同意 令和8年9月23日以前同意分は継続 既同意分は再設定不要で交付

このように、すべての国税関係通知が一括同意に包摂されるわけではなく、国税還付金振込通知書のように従来通りの都度同意が継続される重要文書も併存している点に実務上の難所がある。

freeeでの設定手順

出典:freeeヘルプセンター「電子申告の送信と通知の確認」(確認日は末尾の記事情報に記載)

クラウド会計ソフトの主要各社においても、国税システム更改に伴う電子申告連携の仕様確認が必要となる。freee会計を利用している事業者において、電子申告送信および処分通知受領のプロセスを整理する。

まず前提として、freee会計の管理画面内から直接e-Taxマイページの一括同意ステータスを書き換える機能は提供されていない。一括同意の設定自体は、国税庁のe-TaxマイページへWEBブラウザからログインして完了させる必要がある。freee側の電子申告アプリやWEB申告機能は、申告データの作成・署名・送信と、受付完了通知(受信通知)の受領を担う構造となっている。

制度・実務要件 freee会計側の設定・確認項目 操作画面・手順
事前の一括同意 freee内での設定なし(e-Tax直接設定) e-Taxマイページ上で直接設定を行う
通知受領の検知 メール通知およびメッセージボックス同期 freee電子申告アプリの「メッセージボックス」機能
13桁お問い合わせ番号 納付情報連携・摘要欄メモ 納付データ作成時の備考入力欄
送信控え・受信通知保存 申告書出力・電子帳簿保存 freee「決算申告」メニュー内の提出履歴画面

freee会計の内部からはe-Taxマイページの「事前一括同意」の有効化・無効化を操作できない。必ず国税庁のWEBマイページへ直接アクセスして設定を完了させる必要がある。

freee電子申告アプリで申告データを送信した後、発行される即時通知および受信通知のメッセージをPDF保存し、freeeのファイルボックスまたは社内指定フォルダへ格納する。一括同意を行っている場合、後日送付される処分通知等はe-Taxメッセージボックスへ直接格納されるため、メール着信通知の宛先アドレスを経理担当部署の共有アドレスへ設定しておくことが不可欠となる。

freeeで税理士が代理送信を行う場合、顧問先本人のマイページで一括同意がなされているかを確認しておく必要がある。代理送信者の利用者識別番号と納税者本人の利用者識別番号のメッセージボックスは分離されているため、納税者本人宛の処分通知が代理人に通知されない事態を防ぐための社内ルール策定が求められる。

操作性の特徴や仕訳連携の詳細については、当サイトのfreee会計の実務レビューで運用上の長所と短所を詳解している。

freee会計における電子申告と受信通知管理について、実務上の運用プロセスをさらに掘り下げて解説する。freeeでは事業所設定において利用者識別番号をあらかじめ紐づけておくことで、電子申告アプリを起動した際に事業所情報が自動的に引き継がれる。しかし、事前の一括同意を行った後の処分通知等の確認においては、freeeのダッシュボードに自動的にポップアップ表示されるわけではない点に実務上の注意が必要である。

経理担当者が毎月の月次処理および決算申告後に実施すべきルーティンとして、e-Taxのメッセージボックスを直接巡回確認するか、または国税庁から届く通知メールの受信トレイを定期的に監視する体制の確立が求められる。特に複数の法人や事業所を展開しているグループ企業においては、事業所ごとに利用者識別番号が異なるため、どの事業所宛てに通知が届いたのかをメールの件名や本文から即座に識別できるように、受任ルールを明確化しておくことが推奨される。

また、freee会計の電子帳簿保存機能との連携においても、ダウンロードした処分通知書PDFをどの取引またはどの勘定科目の証憑として関連付けるかを定めておくことが有効である。例えば、消費税の確定申告に伴う通知書であれば、決算期の未払消費税等勘定の消込仕訳にPDFを添付することで、将来の税務調査時における証憑提示を極めてスムーズに進めることが可能となる。

マネーフォワード クラウド会計での設定手順

出典:マネーフォワード クラウド確定申告・会計サポート「電子申告連携とメッセージボックス確認」(確認日は末尾の記事情報に記載)

マネーフォワード クラウド会計(およびマネーフォワード クラウド確定申告)を利用している事業者における設定手順を確認する。マネーフォワード環境においても、e-Taxの事前一括同意手続自体はe-Tax側で行うことが基本要件となる。

マネーフォワードでは、法人決算や確定申告の送信時に「e-Tax連携」を用いて直接国税庁サーバーへデータを送出する。システム更改後は、申告書送信画面における都度の電子交付同意チェックボックスの挙動が整理され、e-Tax側で一括同意されていることを前提としたフローへと移行している。

制度・実務要件 マネーフォワード側の設定・確認項目 操作画面・手順
事前の一括同意手続 e-Tax外部連携の事前設定 国税庁e-Taxマイページにて設定完了後に申告実行
メッセージボックス確認 公的通知受領ステータス確認 マネーフォワード「電子申告」メニュー内の送信履歴
メールアドレス登録確認 e-Tax登録情報の整合性確保 マネーフォワード連携用アカウントとe-Tax通知アドレスの突合
還付金振込通知書の受領 還付申告時の個別チェック 申告データ作成時の都度同意確認

マネーフォワード クラウド会計の画面上では、処分通知の電子交付一括同意の有無を照会するAPI連携は備わっていない。設定状況の確認は常にe-Taxマイページの通知受領設定画面で行う必要がある。

マネーフォワードの電子申告機能では、申告送信後に取得できる「受付完了通知(受信通知)」のXMLデータおよびHTML表示をワンクリックでダウンロードできる。令和8年9月24日以後に発行される通知物には13桁のお問い合わせ番号が付与されるケースがあるため、仕訳入力時の証憑添付機能と組み合わせて管理することが推奨される。

還付申告を行う場合、マネーフォワードの申告送信画面において「国税還付金振込通知書の電子交付を希望する」旨のチェックを落とさないよう注意する。一括同意を完了していても還付金振込通知書は都度同意が必要な例外文書であるため、チェック漏れがあると自動的に郵送交付(書面)へと切り替わる。

複数拠点の管理や権限設定における挙動については、当サイトのマネーフォワード クラウド会計の実務レビューを参照されたい。

マネーフォワード クラウド会計における電子申告管理の実務詳細についても補足を加える。マネーフォワードでは、マネーフォワード クラウド確定申告およびクラウド会計の双方において、国税庁のe-Taxソフトと連携したデータ作成・送信が広く活用されている。申告データの送信完了後に発行されるメッセージについては、マネーフォワードの申告メニュー内の送信履歴画面からステータスを確認することが可能である。

ただし、申告送信から数週間あるいは数か月が経過した後に送付される更正通知書や決定通知書、各種確認通知などの後発的な処分通知等については、マネーフォワードの画面内に自動的に取り込まれる仕組みにはなっていない。したがって、国税システム更改によって一括同意へと移行した後は、申告後の通知監視フローを完全にe-Taxマイページ側へと切り分けた業務設計を行うことが極めて重要となる。

社内の経理実務においては、毎月1回または四半期に1回、納税証明書の発行や予定納税の通知確認と合わせて、e-Taxマイページのメッセージボックスに未読の重要通知が残っていないかを定期監査する運用を組み込むことが事故防止の観点から極めて有効である。

弥生会計での設定手順

出典:弥生サポート「弥生会計・確定申告 e-Tax連携の手引き」(確認日は末尾の記事情報に記載)

弥生会計(デスクトップ版弥生会計およびクラウド版弥生会計Next)における実務対応手順を解説する。弥生シリーズはオンプレミスからクラウドまで幅広い導入層を持つが、国税システム更改に伴うe-Tax設定の前提は同一である。

弥生会計における電子申告データ送信は、弥生製品から出力したxtx形式データをe-TaxソフトまたはWEB版e-Taxに組み込む方式、もしくは弥生製品内蔵の電子申告モジュールから直接送信する方式が用いられる。いずれの方式においても、処分通知等の一括受領はe-Taxアカウント側のマスター設定に依存する。

制度・実務要件 弥生会計側の設定・確認項目 操作画面・手順
事前の一括同意設定 e-Taxソフト/WEB版での直接設定 ブラウザからe-Taxマイページへアクセスして登録
送信データの作成 最新の税務様式・申告書出力 弥生会計「決算・申告」メニュー内のe-Taxデータ書き出し
受信通知の確認保管 弥生電子申告モジュールでの確認 メッセージボックス一覧からのPDF印刷・出力
13桁お問い合わせ番号対応 納付書入力時の桁数対応確認 「所得税徴収高計算書」作成モジュールの最新版アップデート

弥生会計では税目ごとの処分通知受領ステータスを一元監視するダッシュボード機能はない。税目横断で通知を確認するためには、e-Taxマイページの通知一覧を定期巡回する必要がある。

手書き納付書や窓口納付を併用している企業の場合、弥生会計から印刷する納付用計算書の整理番号欄が13桁のお問い合わせ番号に対応しているか、最新のリビジョン適用状況を確認する。古い帳票レイアウトのまま出力すると窓口で確認に時間を要するリスクがある。

弥生会計を複数名で運用している事業所では、e-Taxへのログイン権限(利用者識別番号と暗証番号、またはマイナンバーカード等の電子証明書)を持つ担当者が限定されていることが多い。一括同意の通知メールを受信した後の確認フローを文書化しておくことが肝要である。

クラウド版のレスポンスや仕訳インポート機能の検証結果は、当サイトの弥生会計Nextの実務レビューで解説している。

弥生会計における実務運用の留意点についても詳細を記述する。弥生会計シリーズでは、長年にわたりデスクトップ版を利用してきた企業が多く、税務申告データの送信にあたっては税理士事務所へ弥生バックアップデータを送付し、税理士側で達人シリーズ等の申告専用ソフトを用いて電子申告を行う分業体制が一般的である。

このような分業体制を採っている企業において、今回の「事前一括同意」は重大な盲点となりやすい。税理士事務所が申告書を代理送信する場合であっても、納税者企業自身のe-Taxマイページで一括同意が完了していなければ、企業宛ての通知書が電子交付されない。税理士側は代理送信完了の受信通知を確認できるものの、後日の処分通知等は納税者本人のメッセージボックスに格納されるため、企業側がログイン権限を持っていなければ通知を確認できないというねじれが生じる。

したがって、弥生会計を利用して顧問税理士と連携している中小企業においては、税理士任せにすることなく、自社の管理部門においてe-Taxマイページのアカウント管理体制を確立し、自社の責任において事前の一括同意手続を完了させることが不可欠である。

規模別の影響シミュレーション

処分通知等の電子交付が事前一括同意へと移行し、税務署からの通知書受領が完全電子化された場合、企業の日常業務フローおよび年間事務負担にどのような定量的変化が生じるかを試算する。ここでは郵送受領と電子交付の業務時間を比較し、年商規模別に年間削減時間を検証する。

従来の書面(郵送)受領フローにおいては、税務署からの普通郵便または書留の到着、総務・経理での開封、内容の確認、関連申告書ファイルとの突合、役員・経理責任者への回覧、原本のキャビネット保管という一連の手順が発生していた。これに対し、事前一括同意による電子交付フローでは、e-Taxからのメール通知検知、マイページへのログイン、PDF通知書のダウンロード、クラウドストレージまたはファイルボックスへの電子保存、社内チャット・ワークフローでの回覧で完結する。

通知書1件あたりの事務処理時間について、書面郵送受領は開封・突合・押印・ファイリングを含め平均15分を要するのに対し、電子交付はログイン・ダウンロード・リネーム・フォルダ格納を含め平均3分で完了する。すなわち、通知書1件あたり12分の事務工数削減が見込まれる。企業の年商規模ごとに発生する年間通知件数と削減効果の試算結果は以下のとおりである。

企業規模区分(未確認の試算モデル) 年間想定通知件数 書面交付時の年間所要時間 電子交付時の年間所要時間 年間削減時間 業務効率化の主たる要因
小規模法人モデル(未確認の試算) 4件 60分(未確認) 12分(未確認) 48分(未確認) 法人税・消費税確定通知の郵送待機解消
中小企業モデル(未確認の試算) 12件 180分(未確認) 36分(未確認) 144分(未確認) 中間申告・予定納税通知の受領リードタイム短縮
中堅企業モデル(未確認の試算) 24件 360分(未確認) 72分(未確認) 288分(未確認) 源泉所得税毎月納付・法定調書通知のペーパーレス化
複数拠点企業モデル(未確認の試算) 60件 900分(未確認) 180分(未確認) 720分(未確認) 拠点別通知の集約保管・顧問税理士との即時共有
グループ企業モデル(未確認の試算) 120件 1800分(未確認) 360分(未確認) 1440分(未確認) グループ会社横断の受領確認・保管スペース削減

年間削減時間(時間)= 年間処分通知件数 × (郵送処理時間15分 − 電子処理時間3分) ÷ 60分

業種別の特性から見た影響についても考察する。製造業や卸売業のように取引先数が多く消費税の中間申告回数が年3回または複数回に達する事業者では、年間通知件数が大幅に増加するため、電子交付への一括同意による事務削減効果が極めて高くなる。逆にITサービス業やコンサルティング業など中間申告回数が年1回にとどまる小規模事業所であっても、テレワーク環境下で紙の郵便物を受け取るために出社するコストがゼロになるメリットは計り知れない。

さらに、保管スペースおよび文書検索性の観点でも定量的効果が期待できる。電子交付された処分通知等(PDFファイル)は電子帳簿保存法に準拠した形式でクラウド保存することにより、過去数年分の決定通知書や加算税通知を取引年月日・通知日・お問い合わせ番号で即座に全文検索できるようになる。税務調査時における書類探索の手間も劇的に圧縮される。

業務効率化の定量的な側面に加え、定性的なリスク低減効果についても詳しく考察する。書面郵送による処分通知受領においては、郵便物の誤配送や社内での紛失、回覧途中での滞留といった物理的リスクが常に付きまとっていた。特に代表取締役や財務担当役員の出張中・テレワーク中に届いた重要通知が数日間にわたりデスクの上に放置され、納期限や確認期日間近になって発覚するという事態は多くの経理現場で経験されている。

事前の一括同意によってすべての処分通知がe-Taxマイページへ電子交付される環境を構築すれば、通知の受領と同時に複数名の担当者および責任者へ電子的にアラートが通知されるため、物理的な紛失や回覧の滞留リスクを根本から排除できる。さらに、過去のすべての通知履歴がクラウド上のe-Taxサーバーに時系列で保全されるため、過去数年分の税務処理履歴を即座に振り返ることが可能となる。

今すぐやることチェックリスト

国税システム更改に伴う処分通知電子交付の移行に際し、経理部門が直ちに着手すべき具体的タスクを時系列の3段階に整理した。期日と担当者を明確にして社内展開を行うことが推奨される。

最優先タスク(今週中に完了すべき項目):

  • e-Taxマイページへのログイン確認(暗証番号および電子証明書の有効期限切れ防止)
  • e-Taxマイページにおける「受領方法の選択」画面の確認および「事前の一括同意」設定
  • 通知受領用メールアドレスの登録・更新(担当者個人アドレスではなく経理部共有アドレスの指定)

重要タスク(今月中に完了すべき項目):

  • 顧問税理士・会計事務所との役割分担確認(代理送信時における処分通知閲覧権限の取決め)
  • 利用中会計ソフト(freee・マネーフォワード・弥生)の電子申告モジュールの最新版適用
  • 税務署発行の納付書・所得税徴収高計算書の手元在庫確認(13桁お問い合わせ番号欄の確認)
  • 還付金振込通知書など都度同意が必要な例外書類の社内チェックリスト反映

確認タスク(次回決算・申告期までに完了すべき項目):

  • 電子交付されたPDF通知書の社内保管ルール(命名規則および格納フォルダ)の策定
  • 社内ネットワークでIP接続制限を設けている場合の接続設定確認(動的IP移行に伴うドメイン指定への切替)
  • グループ会社・関連法人におけるマイページ一括同意状況の全数棚卸し

やってはいけない実務:e-Taxの通知受領用メールアドレスに退職予定者や休職中の従業員個人のメールアドレスを登録したまま放置すること。通知メールの見落としにより、加算税の賦課決定通知や納期限到来通知に気づかず滞納扱いとなる事故が発生するリスクがある。

自社に最適なクラウド会計の選定や機能比較については、当サイトのfreeeとマネーフォワードの比較で電子申告運用の違いを含めて検証している。

書面交付が残る例外通知と一括同意の落とし穴

処分通知等電子交付の事前一括同意は大幅なペーパーレス化を推進する一方で、実務上の重大な落とし穴や例外事項が存在する。これらを事前に把握していなければ、重大な通知の未確認事故に直面することになる。

第一の落とし穴は、「すべての国税通知が一括同意で網羅されるわけではない」という点である。特に経理現場で関心の高い「国税還付金振込通知書」は、一括同意の対象外とされており、従前どおり申告等の都度の同意が必要となる。一括同意を完了したからと安心して還付申告時の同意チェックを怠ると、還付金振込通知書が電子交付されず、郵送されてくるまで入金状況が確認できないという混乱が生じる。

第二の落とし穴は、メールアドレスの未登録や通知メールの不達である。一括同意の手続自体にメールアドレスの登録が必須要件とされているが、そのアドレス宛に届くのは「通知が格納された旨のお知らせメール」であって、処分通知の内容そのものは記載されていない。担当者がメールを見落としたり、迷惑メールフォルダに振り分けられたりした場合、e-Taxマイページに処分通知が格納された事実に数か月間気づかない事態が生じ得る。

第三の注意点は、不服申立て期間等の法定期間の進行である。電子交付された処分通知は、納税者がマイページで閲覧した日ではなく、通常はe-Taxシステム内に到達した時点または定められた日時に法的な送達効力が発生する。郵便物がデスクに届くのと異なり、電子通知は能動的にログインしなければ目に入らないため、不服申立ての法定期限(処分があったことを知った日の翌日から3か月以内)の管理には一段と厳密なスケジュール管理が要求される。

読者の実在の問い

過去に申告の都度同意していた法人も、あらためて事前一括同意の手続が必要ですか?

必要である。令和8年9月24日前の電子交付は「申告ごとの都度同意」であったため、今回の更改に伴い自動的に一括同意へ切り替わることはない。これまでに電子交付を利用していた法人であっても、e-Taxマイページへログインし、メールアドレスを登録の上であらためて事前の一括同意を行う手続が必須となる。

税理士に電子申告を代理送信してもらっている場合、一括同意は誰が行うべきですか?

納税者本人(自社)の利用者識別番号でe-Taxマイページにログインして行う必要がある。税理士の利用者識別番号で一括同意しても、それは税理士個人宛の通知に対する同意にしかならない。顧問先企業の処分通知等を受領するためには、納税者企業自身のマイページで設定を完了させておく必要がある。

手書きの納付書を使っている場合、従来の8桁の整理番号のまま提出できますか?

提出自体は可能である。国税庁の公表によると、手元にある旧様式の納付書(整理番号8桁欄)を用いて納付することも当面認められている。ただし、税務署から送付される最新の通知書等には13桁のお問い合わせ番号が印字されるため、新様式の納付書を入手した際には13桁のお問い合わせ番号を正確に記載することが望ましい。

【記事情報】本記事の制度・手続に関する数値および仕様は、国税庁公表資料「国税システムの更改について」およびe-Taxホームページ「処分通知等の電子交付について」に基づき、2026年10月6日に確認しています。各社会計ソフトの設定手順は各社公式ヘルプの公開仕様に準拠しています。なお、本記事は税理士等の外部監修を受けていません。公的機関の公表資料および各社公式マニュアルに基づく実務手引です。

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