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楽楽精算とバクラク経費精算はどちらか|経理が見る3つの決定差

月額の入口はどちらも3万円〜で同じ。分かれるのは費用の払い方と、自動化する工程だ。楽楽精算は初期費用10万円と月次払い、バクラク経費精算は年間12か月一括。両社の公式を同じ日に確認し、差にならない項目を先に外した。

更新2026-09-05出典2件(本文中のリンク)監修なし
会計ソフト比較公開 2026年8月25日更新 2026年9月5日読了 約10分

交通費の申請が件数の中心なら楽楽精算、領収書の枚数が中心ならバクラク経費精算。分かれ目は自動化する工程で、月額の入口はどちらも3万円〜で並びます。決め手にならない項目を先に外すと、判断は費用の払い方と、どちらの入力を機械に渡すかの2点に絞れる。

交通費が中心か、領収書が中心かで分かれる

楽楽精算

  • 申請の大半が交通費で、定期区間の控除や経路の運賃計算に手が取られている
  • 申請ルールの違反を人が差し戻している(規程チェックを機械に渡したい)
  • 初期費用をかけてでも月々の支払いを分割したい
  • 向かない条件 初期費用を計上できない年度、月額を1円単位まで確定させてから稟議を出したい場合

バクラク経費精算

  • 紙とPDFの領収書が大量に来て、1枚ずつの読み取りと仕分けが重い
  • 申請内容のレビューそのものを機械に寄せたい
  • 年間の予算を先に確保できていて、一括払いに支障がない
  • 向かない条件 年度途中で解約する可能性を残したい場合、初期費用込みの総額を先に確定させたい場合

両社とも詳細な料金は公表しておらず、資料請求で受け取る形です。そのため「どちらが安いか」は公開情報からは決まりません。決められるのは、自動化したい工程と、費用の払い方の形です。経費精算ソフトを横並びで見たい場合は経費精算ソフト比較|楽楽精算・MFクラウド経費・freee経費精算の料金にまとめてあります。

決定的に違う3点

費用の出方が「初期費用+月次」か「年間一括」かで分かれる

楽楽精算は公式の料金ページに初期費用100,000円(税抜)、月額費用30,000円〜(税抜)と明記し、月額は利用従業員数とオプションで変動すると書いています。バクラク経費精算は月額費用3万円〜と書いたうえで、「ご契約は年間契約、12ヶ月分を一括払いとなります」と明記しています。

ここが実務では差になります。楽楽精算は初年度に初期費用の10万円が乗るかわりに、月額は月次で出ていきます。バクラク経費精算は初期費用の記載がないかわりに、月額3万円の水準なら年36万円を先に一度で払う形になります。同じ「月3万円〜」でも、キャッシュフローの山の位置が違います。稟議の通しやすさも、初期投資として通すか年間予算として通すかで変わります。

公表されている下限だけで3年分を積むと、差は初期費用の分だけになります。楽楽精算は初期費用100,000円+月額30,000円×36か月で1,180,000円、バクラク経費精算は月額30,000円×12か月×3年で1,080,000円。差の100,000円は初期費用そのもので、月額の水準が同じなら年数を伸ばしても開きません。ただしこれは公表されている下限だけを積んだ数字で、楽楽精算のオプション料金も、バクラク経費精算の初期費用の有無も入っていません。実額はどちらも見積もりを取るまで決まらないので、この積算は「同じ土俵に乗せるとどう見えるか」を確かめるためのものです。

支払いの回数も運用を左右します。月次で出ていく形は、経費精算システムそのものの費用を月次の損益で追えます。年間一括は前払費用として按分する処理が入るので、期をまたぐ契約では未経過分の残高管理が発生します。金額の大小より、月次決算の手数がどちらで増えるかを先に見るほうが実務的です。

自動化の重心が交通費側か領収書側かで違う

楽楽精算が公式サイトで前に出しているのは、交通系ICカード連携、定期区間の自動控除、最適運賃の算出、そして「申請ルール違反をすべて自動でブロック」する仕組みです。営業が毎日電車で動く会社で、経路と定期の重複を人が照合している作業に当たります。

バクラク経費精算が前に出しているのは、領収書の一括自動読み取りと分割、AI申請レビュー、スマホアプリでの申請・承認です。複数枚の領収書を1回でまとめて読み取り、1枚ずつに分割する動きは、紙の束を月末に処理する運用と噛み合います。どちらも経費精算という同じ名前ですが、削れる工数の出どころが違います。自社の申請明細を1か月分数えて、交通費の行数と領収書の枚数を比べるのが、いちばん短い決め方です。

公表している導入社数は数え方が揃っていない

楽楽精算は累計導入社数108,000社以上(2026年3月末)、サービス継続率99%(2025年3月期実績)を公表しています。バクラク経費精算はシリーズ累計導入社数20,000社(2026年6月現在)、サービス継続率99%以上(同)です。

数字の桁は5倍違いますが、そのまま比べられません。バクラク側は「シリーズ累計」で、請求書受取や電子帳簿保存を含む製品群の合算です。経費精算という単体の導入社数は公表されていません。楽楽精算の側も累計であって現在の稼働社数ではありません。稟議に載せるなら、どちらの数字も出典と基準日、そして何をいくつ数えた累計なのかまで書かないと、比較として成立しません。

実は同じ・差にならない点

公式ページの記載を1項目ずつ見ていくと、外していい項目が4つあります。比較項目を並べる前に、そこを先に外します。

まず法対応です。電子帳簿保存法とインボイス制度への対応は両社とも公表しています。バクラク経費精算はJIIMAの「電子取引ソフト法的要件認証」と「電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証」の取得を明記し、楽楽精算もJIIMA認証の取得を明記しています。認証の有無で片方を落とすことはできません。

月額の入口も同じです。どちらも公式の表記が「3万円〜」で揃っています。ここで差がつかないので、月額の数字を並べる比較表を作っても行が埋まりません。

会計ソフト連携も差になりません。両社とも会計ソフトとの連携を機能として挙げています。自社の会計ソフトが対応先に入っているかは個別に確かめる必要がありますが、「連携できるかどうか」の水準では差になりません。制度側の設定を会計ソフトのどこで満たすかは電子帳簿保存法の検索要件、freee・MF・弥生はどう満たすかに分けて書いています。

残るひとつは料金の非公表という姿勢です。両社とも詳細は資料請求で、公式ページから総額を出せません。片方だけが不透明という話ではないので、これも差にはなりません。

境目にあるのがスマートフォンの扱いです。バクラク経費精算はスマホアプリでの申請・承認を機能として前に出し、楽楽精算はスマホで領収書を読み取るAI-OCRをオプションとして案内しています。書き方が違うので差があるように見えますが、公式ページの記載からは「申請と承認をモバイルでどこまで完結できるか」までは読み取れません。ここを判断材料にしたい会社は、資料請求の質問項目に入れておくのが確実です。公開情報の粒度で比べると誤読します。

この断捨離をやる意味は、比較表の行が減ることではありません。行が多いほど「どちらも似ている」という印象だけが残り、決められなくなるからです。判断材料になる項目だけを残すと、この2社では費用の払い方と自動化の重心の2つになります。稟議の資料も、その2つを軸に組むほうが説明が短く済みます。

機能比較表

出典: 楽楽精算 公式料金ページおよび同 製品ページ、バクラク経費精算 公式ページ(楽楽精算・バクラク経費精算とも同じ日の公式ページによる)

項目 楽楽精算 バクラク経費精算
初期費用 100,000円(税抜) 公式ページに記載なし
月額費用 30,000円〜(税抜)・利用従業員数とオプションで変動 3万円〜
支払いの単位 月額(公式ページに一括払いの記載なし) 年間契約・12か月分を一括払い
2年目以降の実質額 算出できない(オプション料金が非公表) 算出できない(初期費用と内訳が非公表)
交通費まわり 交通系ICカード連携・定期区間の自動控除・最適運賃の算出 交通費精算機能
領収書の読み取り 領収書のAI-OCR読取・請求書の自動読取 領収書の一括自動読み取り・分割
申請の統制 申請ルール違反を自動でブロック AI申請レビュー
スマホ スマホで領収書を読み取るAI-OCRをオプションとして案内 スマホアプリでの申請・承認
電帳法・インボイス 対応(JIIMA認証取得) 対応(JIIMA 2認証取得)
会計連携 自動仕訳・会計ソフト連携・FBデータ自動生成 会計ソフト連携・クレジットカード連携
公表している規模 累計導入108,000社以上(2026年3月末) シリーズ累計20,000社(2026年6月)
無料トライアル 公式料金ページに記載なし 公式ページに記載なし

この表の値は両社とも同じ1日の公式ページによるもので、片方だけが新しい値になっていません。「2年目以降の実質額」の行が両方とも空欄なのは、公開情報だけでは埋められないからです。オプションの単価も、従業員数ごとの月額も、初期費用の有無も、資料請求の先にあります。この行を埋めた比較記事を見かけたら、どこから取った数字かを確かめる価値があります。

双方のデメリット

A楽楽精算 — 初期費用が固定で乗り、月額は確定しない

初期費用100,000円(税抜)は公式ページに明記されているので、導入年度に必ず乗ります。一方で月額は「ご利用従業員数・オプション内容に応じて変動いたします」とだけ書かれ、従業員数ごとの表がありません。交通系ICカード連携やAI-OCRは「豊富なオプション」として案内されていますが、単価は非公表です。つまり稟議に出す総額は、資料請求と見積もりを経ないと作れません。無料トライアルの案内も公式料金ページには見当たらないため、費用の見積もりと試用のどちらも営業経由になります。

回避策先に自社の従業員数と、必要なオプション(交通系IC・AI-OCR・カード連携)を確定させてから資料請求すると、見積もりの往復が減ります。オプションを後から足すと月額が動く構造なので、初回の見積もりの段階で入れておくほうが読みやすくなります。

Bバクラク経費精算 — 年間一括のため、途中でやめる前提が置けない

公式ページは「ご契約は年間契約、12ヶ月分を一括払いとなります」と明記しています。月額3万円の水準なら初年度に36万円を先に出す形で、合わなかった場合に月単位で止める選択肢がありません。初期費用の記載がない点も、総額が読めなくなる要因です。導入社数の20,000社はシリーズ累計なので、経費精算という単体でどれだけ動いているかは公開情報から分かりません。

回避策年間契約の前に、自社の領収書の枚数と申請件数を1か月分数えて、削れる工数を金額に直しておきます。年36万円を1年で回収できるかは、この数字が無いと判断できません。請求書の受取側まで含めて工程を切り出すなら請求書受領AI-OCR比較2026|バクラクとTOKIUMの精度と料金に別製品の条件を並べています。
注意点

2社に共通するのは、公式サイトだけでは総額が確定しないところです。導入の可否より先に、どちらも資料請求という工程が挟まります。比較サイトに載っている月額の数字は、多くの場合どこかで取った見積もりか、最小構成の推定です。稟議に載せる数字は自社宛ての見積書から取るのが確実で、この記事の表もそこまでは代われません。

迷ったら: 資料請求の順番と、その前に数えるもの

順番は決まっています。先に自社の1か月分の申請明細を開いて、交通費の行数と領収書の枚数を数えます。この2つの比が、そのまま製品の向き不向きになります。交通費の行が7割を超えるなら楽楽精算の自動化が刺さる範囲で、領収書が7割を超えるならバクラク経費精算の読み取りが刺さる範囲です。半々なら、次に数えるのは差し戻しの件数で、規程違反による差し戻しが多いなら統制側の強い楽楽精算が噛み合います。

数える単位も先に決めておくと後で困りません。交通費は1申請あたりの明細行数ではなく、月間の総行数で数えます。領収書は枚数で、月末にまとめて出てくる分も含めます。差し戻しは件数と、差し戻しの理由を3種類くらいに分けておくと、規程違反によるものか、金額の誤りか、添付漏れかが見えます。この3つの比率が、統制側の機能に月いくら払う価値があるかの根拠になります。

数え終わってから、両社に同じ条件で資料請求します。従業員数、月間の申請件数、必要なオプションを揃えて出さないと、返ってくる見積もりが比較できません。片方だけオプション込みの見積もりで、もう片方が最小構成、という並べ方をすると、金額の差が製品の差に見えてしまいます。

楽楽精算の料金ページで初期費用と月額の表記を確認する/バクラク経費精算の公式ページで契約形態を確認する

価格・電帳法対応・途中解約の扱い

結局どちらが安いですか

公開情報からは決まりません。楽楽精算は初期費用100,000円(税抜)と月額30,000円〜(税抜)を公表していますが、オプション単価と従業員数ごとの月額は非公表です。バクラク経費精算は月額3万円〜と年間一括払いを公表していますが、初期費用の記載がありません。どちらも詳細は資料請求の先にあるため、同じ条件で見積もりを取るまでは金額の比較が成立しません。

電子帳簿保存法への対応で差はありますか

認証の有無という水準では差がありません。バクラク経費精算はJIIMAの「電子取引ソフト法的要件認証」と「電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証」の取得を明記し、楽楽精算もJIIMA認証の取得を明記しています。差が出るのは自社の運用規程との噛み合わせで、製品の認証ではありません。

途中で乗り換えられますか

契約の形が違うので、止められるタイミングが違います。バクラク経費精算は年間契約で12か月分の一括払いと明記されているため、年度の途中で止める前提は置けません。楽楽精算は公式ページに一括払いの記載がなく、最低利用期間の記載も見当たりませんが、契約条件は見積もり時に確認が要ります。データの持ち出し形式については両社とも公式ページに記載がなく、この記事では確かめられませんでした。

【記事情報】

・監修: 本記事は税理士等の有資格者による監修を受けていません。

・検証範囲: 両社の公式サイトに公表されている情報のみ(実導入・実見積もりは行っていません)。

・免責事項: 本記事は公開・更新時点の公表情報に基づき執筆しています。料金・機能の最新情報は各公式サイトをご確認ください。

・出典: 楽楽精算およびバクラク経費精算の各公式サイトで2026年8月25日に確認しています。

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